診断と検査について
合併症の検査
先端巨大症では全身にさまざまな症状があらわれるだけでなく、
種々の合併症も出現しやすいことから、その有無を確認することは大変重要です。
そのため、合併症を見つけるための検査を行うことがあります。
主な合併症と検査の一例
主な合併症 | 検査所見 |
---|---|
糖尿病 (耐糖能異常) |
血液を採取して、血糖値やHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)値を調べます。 |
高血圧 | 問診や血圧測定を行います。 |
脂質異常症 | 血液を採取して、悪玉(LDL)コレステロールや善玉(HDL)コレステロール、中性脂肪(トリグリセライド)を測定します。 |
脳血管障害 (脳梗塞、脳出血など) |
CT(computed tomography;コンピューター断層撮影法)やMRI(magnetic resonance imaging;磁気共鳴画像法)などにより、画像として脳の中を見ます。 |
悪性腫瘍(がん) | 特に頻度の高い大腸がんでは便潜血検査(便を採取して血液が混ざっていないかどうかを調べる検査)や、場合によっては大腸内視鏡検査などを行います。 |
虚血性心疾患 (狭心症、心筋梗塞) |
心電図検査(心臓の電気的興奮とそれがさめる過程を記録する)や心筋、心臓の弁の動きなどを診る心臓エコー検査などを行います。 |
睡眠時無呼吸症候群 | 基本的に入院にて、夜間の睡眠状態(眠りの深さや睡眠の質、呼吸状態など)を検査します。 |
胆・肝・膵臓検査 | 腹部エコー検査が行われます。 |
視力・視野異常 | 眼科で視力、視野の異常の検査が行われます。 |
用語集
- 【睡眠時無呼吸症候群】
- 10秒以上の気流停止(気道の空気の流れが止まった状態)を無呼吸とし、無呼吸が一晩(7時間の睡眠中)に30回以上、もしくは1時間あたり5回以上あれば、睡眠時無呼吸です。日中の強い眠気や大きないびきなどの症状がみられます。放っておくと高血圧症、糖尿病、脂質異常症、不整脈、狭心症、心筋梗塞、脳卒中など様々な病気が引き起こされます。
- 【合併症】
- ある病気が原因となって起こる別の病気で、必ず起こるものではありません。 例えば、糖尿病の合併症には動脈硬化や心筋梗塞などがあります。