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診断と検査について

臨床検査

①血液検査
先端巨大症特有の症状が認められ、疾患が疑われる場合には、血液中の成長ホルモン(GH)値とIGF-I(ソマトメジンC)値の測定、および75g経口ブドウ糖負荷試験を行います。
GHには日内変動があるうえ、睡眠や食事、運動などに影響されるため、30分の安静後に採血したり、時間をおいて複数回測定します。

血液検査

検査 検査方法および特徴 検査所見
血中成長ホルモン
(GH)値
採血により血液中のGHを測定します。 先端巨大症では高値を示します。
血中IGF-I値 採血により血液中のIGF-Iを測定します。
IGF-IはGHによって増加し、GHと同様に成長促進作用をもっています。
先端巨大症では高値を示します。診断に非常に有用です。
75g経口ブドウ糖負荷試験 75gのブドウ糖水溶液を服用し、血中GH値の変化をみます。 正常では血中GH値が0.4ng/ml未満に抑制されますが、先端巨大症では抑制されません。

②画像検査
先端巨大症でみられるさまざまな症状は、主に下垂体にできた腫瘍が原因です。そのため、MRI(磁気共鳴画像法)を用いて、下垂体や下垂体周辺の様子、腫瘍の大きさ・広がりなどを検査します。MRIの検査自体には副作用はありませんが、心臓ペースメーカーを植込んでいる方などMRI検査ができない方に対してはX線CTを行います。

画像検査

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用語集

【成長ホルモン(GH)】
ホルモンは体内でつくられている物質で、体のさまざまな機能をコントロールする働きがあります。成長ホルモンは脳下垂体から分泌されるホルモンで、成長期には手足や内臓の成長を促進します。他に、肝臓や筋肉、脂肪などのさまざまな臓器で行われている代謝を促進します。
【IGF-I(インスリン様成長因子-I)】
IGF-Iは成長ホルモンの刺激によって肝臓などでつくられるホルモンです。骨や筋肉の成長やさまざまな臓器で行われている代謝を促進します。成長や代謝の促進といった成長ホルモンの作用の多くは、このIGF-Iを介したものです。