診断と検査について
症状の問診
先端巨大症の症状には大きくわけて、
- 成長ホルモン(GH)が必要以上に分泌されて起こる症状
- 脳の下垂体にできた良性の腫瘍の増大により周囲の組織(視神経や正常の下垂体)が
圧迫されて起こる症状
の2つがありますが、症状の多くは徐々に進行するため患者さん自身や家族は気がつかないことがほとんどです。
そのため先端巨大症の診断は、以前よりも手足が大きくなった、下あごや額などが極端に突出してきた、といった特有の症状を見つけることから始まります。先端巨大症であらわれる症状については先端巨大症ってどんな病気?を参照ください。
診断時は診断の手がかりについて
教えてください。
- 顔の特徴的な変化を捉えるために
過去の写真を持参して見せてください。 - 靴や指輪、手袋のサイズなどが
変化している場合には積極的に伝えてください。
用語集
- 【脳下垂体(のうかすいたい)】
- 脳下垂体は脳底部の中心に位置する小指の先ほどの小さな器官(0.5g程度)で、脳の下面から垂れ下がるような形をしているため、この名がつけられています。さまざまな種類のホルモンを分泌し、他の内分泌器官(甲状腺、副腎、性腺など)からのホルモン分泌をコントロールする「ホルモンの司令塔」のような役割を果たしています 。脳下垂体から分泌されるホルモンのひとつに成長ホルモンがあります。
- 【成長ホルモン(GH)】
- ホルモンは体内でつくられている物質で、体のさまざまな機能をコントロールする働きがあります。成長ホルモンは脳下垂体から分泌されるホルモンで、成長期には手足や内臓の成長を促進します。他に、肝臓や筋肉、脂肪などのさまざまな臓器で行われている代謝を促進します。